土畑鉱山
岩手県和賀郡湯田町 土畑鉱山・鷲ノ巣金山
岩手県の西方に位地する湯田町の鉱山は平安時代から始められ、その数も大小合わせ40をこえている。
昔より多くの鉱山があり平泉黄金文化や黄金の国ジパングの基を形成したと考えられる。
多くの鉱山のなかで最後まで残ったのが土畑鉱山である、現在は採掘をやめ坑内排水より沈殿銅の採集
を行っている。
- 産出鉱物
- 金・銀・銅・鉛・亜鉛
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| 湯川温泉入口の左手が土畑鉱山入口 | 選鉱場跡 |
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| 土畑鉱山 | 沈殿銅の採集池 |
- 土畑鉱山の歴史
明治33年
照井岩次郎氏畑平鉱床上部露頭を発見
その後、福井久右エ門氏が譲り受け
金、銀鉱を採掘、小規模の揚鉱法によって製錬するも収支償わず休山。
大正4年
高橋喜一郎氏探鉱の結果畑平鉱床の銅鉱床に逢着
専ら銅鉱を採掘売鉱した。
大正5年
田中鉱業株式会社がこれを買収して事業を拡張した。
大正10年
鷲の巣鉱山を合併した。
昭和8年
上の野鉱床を開発、出鉱を開始した。
昭和25年
上の野鉱床隣接の翁沢鉱山並びに鷲の巣鉱山付近の甲子鉱山を買収した。
昭和28年
重液選鉱の操業を開始した。
昭和35年
本仁王沢に新らしい積場が完成した。
昭和40年
破砕鉱場、磨鉱工場及び浮選工場の改造工事完成。
重液選鉱の操業を休止した。
昭和48年
亜鉛精鉱分別操業を開始した。
鷲の巣珪酸鉱露天掘を開始した。
昭和51年
坑内採掘中止、選鉱場休転と大縮少した。
沈殿銅採取。
鷲の巣珪酸鉱露天掘存続、現在に至る。
★鷲ノ巣金山跡★
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| 鷲ノ巣金山跡 遠景 | 蜂の巣状の坑跡が見える |
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| ズリの状況・上部を露天掘 | |
金の山
沢内風土記には、むかしの鉱山に関し次のように書かれている。
「金、銀、鉄、銅、錫ノ五金中タダ砂鉄ガナイダケデアル、カッテ藤原秀衛ガ金ヲ掘ッタ所ガアル
秀衛堀リ場ト呼ンデイル、マタ金商橘治末春ガ採掘シタ所ガアリ掘ノ内ト名ヅケラレテイルコレハ
ミナ山中ニ蜂ノ巣ノヨウデアル」
秀衛掘りと言え伝えられているようにこの地方の鉱山は、相当古くから稼行され平泉黄金文化の
いったんをになったものと思われる。
鷲之巣地区に残る「鷲の巣金山跡」は沢内風土記にあるように「山中ニ蜂ノ巣」のごとく鉱脈に
そって掘った穴が今もみえる。
★湯田町の主な鉱山
ほとんどが昭和30年〜昭和40年代に閉山した。
| 仙人鉱山 | 大又鉱山 | 無地中鉱山 |
廻戸鉱山 | 小松倉鉱山 | 桧倉鉱山 |
| 長松鉱山 | 小又鉱山 | 赤石鉱山 |
上槻沢鉱山 | 相沢鉱山 | 銅森鉱山 |
| 柳沢鉱山 | 湯田亜炭坑 | 共栄亜炭坑 |
翁沢鉱山 | 土畑鉱山 | 川尻鉱山 |
| 鷲之巣金山 | 甲子鉱山 | 天王沢鉱山 |
卯根倉鉱山 | 見立鉱山 | 鷲合森鉱山 |
| 八幡館鉱山 | 岩滑鉱山 | 金当鉱山 |
草井沢鉱山 | 安久登鉱山 | |
◆湯田町歴史民俗資料館◆
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| 湯田町歴史民俗資料館 | 鉱物展示もされている |
- ★湯田町歴史民俗資料館
- 湯田町歴史民俗資料館はJR北上線「ほっとゆだ駅」の近くに
- 昭和53年3月に完成した高床式平屋建で一般に公開している
- 湯田町の歴史民俗や鉱山史料の展示が行われています
- 土器や鉱物なども展示されている。
- 岩手県和賀郡湯田町上野々39地割190番地2
- TEL:0197−82−3240 湯田町教育委員会 文化振興室
- 休館日:毎週月曜日、11月中旬〜4月中旬は冬季休館
- 開館時間:午前9時〜午後4時30分
入館料
| 区 分 | 個 人 |
団体20名以上 |
| 小・中学生 | 50円 |
30円 |
| 高校生以上 | 100円 |
80円 |
湯田町は、数多くの鉱山跡があります、歴史も古く解りやすいのは土畑鉱山跡、鷲ノ巣金山跡、赤石鉱山跡ぐらい。
湯田町に行くには、秋田自動車道の湯田インターで降りるのがよい
JRだと北上線のほっとゆだ駅で下車、駅の中に温泉があるので利用するとよい。
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